憧れのお医者さんになりたいそこの君へ!【一人前までの長い道のり】
あまり知られていない、医学部入学から一人前の医者になるまでの道のりをまとめました。
日本の未来・医学の未来を担うのはこのブログを読んでいるそこの君だ!
次はなんの記事書くか
おいお前!「気ままに医学生」とか言って医学部っぽことなんも書いてねーじゃん
(ぐうの音も出ない)
よっしゃ!じゃあ意外と知られてない医学部入学から一人前の医師になるまでの道のりについて書いたる
わかりやすくお願いな
医学部は6年制
大学生といえば普通は4年間。でも医学部は卒業までに6年間かかります!意外と知られてないみたいですね
(慶應義塾大学医学部・医学研究科HPより引用)
1・2年生
みんな大学入りたてでドキドキワクワクの時期
1・2年生は基礎医学を勉強する。
この期間は大学によって結構カリキュラムが違う。
また、なにも知識がない状態で地方の病院での実習へ送り込まれることも多々ある。もちろん何もできないため、基本的には雑用を押し付けられる。
やりたいことがなんでもできる医学部生活で一番大学生らしい期間
パターン①:医学部以外にも学部がある大学にありがち
1年生
・他の学部の人と同じキャンパスで授業をする(他学部生と一緒に授業を受けることも)
・でも基本的に9割くらいは医学部だけの授業を受けることになる。
・授業科目は物理・化学・数学・生物・英語など(高校程度かちょっと難しいくらい)
・医学生にとって大学期間で一番暇でモチベーションが上がらない期間。
2年生
・キャンパスが変わり、他学部との交流がなくなる
・授業も骨学・生理学・病理学などなどすこしずつ専門教育が始まる
・前期か後期に解剖学の授業がある。
パターン② :医療系学部しかない大学にありがち
1年生
・最初から基礎医学の科目が始まる。
・こっちの方が入学前のモチベーションが保たれる印象
・解剖学を1年生の後期に終わらせてしまう大学もある
2年生
・ひたすら基礎医学科目の授業テスト授業テストの繰り返し
・これらの知識は3、4年生になるまで使われることはまずない
※解剖学とは
90時間以上検体の解剖をし続ける。毎日毎日朝から晩まで1-2ヶ月くらい続く。俗に解剖期と呼ばれたりもする。
解剖するだけでなく一定期間おきに口頭試問がおこなわれるため、めちゃくちゃ覚える必要がある。骨の総数は約200個、それに加え、筋肉・神経・血管などの名称・関係を覚えなければならない。
この期間が医学部生にとって最初の山。ぬるま湯に浸かってのんびりしていた生活から叩き起こされる。ある意味医学部生らしい期間
3・4年生
3・4年生になると臨床医学科目(内科学・外科学など)が始まる
これもまた授業テスト授業テストの繰り返し
比較的ゆるい大学だと必要最低限の授業出席でほぼ大学に行かない人もいる
4年生の終わりにはCBT(Computer-Based Testing)やOSCE・オスキー(Objective Structured Clinical Examination/客観的臨床能力試験)が行われる。CBTは4年生までに習った基本的な医学知識を問う試験で、OSCEは模擬患者(患者のふりをした人)に対する処置を評価する試験。
基本的には3・4年生はこの試験に向けて勉強していくことになる。
また、4年生の始め頃に全員を研究室に配属し、なんらかの研究をさせる大学もある。
5・6年生
5年生の最初から(もうすぐ4年生の終わりからに前倒しになる))2年間の臨床実習が開始。ポリクリなどと呼ばれる
やっと理想のお医者さんに近づける!
数人でグループになり、大学病院内の全科を一つずつ回っていく。
また、一部の大学では地域基盤型臨床実習などと称して約1ヶ月間大学の関連病院で地域医療を学ぶこともある。
この期間で医学生は自分の将来働きたい科をだいたい定めていくことになる。
臨床実習で「外科は絶対ヤダ!」と言っていた人が外科志望になるなど、初めて医療現場の現状を目の当たりにして気持ちが変わる人もいるようだ。
臨床実習がすべて終わるといよいよ医師国家試験
行われるのは6年生の2月頃(もうすぐ夏に前倒しになる)
合格すれば晴れて本物のお医者さん!
ちなみに医師国家試験の合格率は約90%!大学によっては99%を上回るところも!
(wikipediaより引用)
国家試験おめでとう!医学部卒業後は?
医学部が6年あることは知っている人が多いと思いますが、
医学部を卒業するとすぐに一人前のお医者さんになれると思っている人も多いのでは?
いえいえ医師国家試験合格はまだまだ半人前。ドクターライフは始まったばかり!
ここから先はなりたいものによって別れて行きます。
いわゆる「お医者さん」(臨床医)になりたい人
次に待っているのは2年間の初期臨床研修期間
期臨床研修は、全ての医師に求められる幅広い基本的な臨床能力(知識・技術・態度・情報収集力・総合判断能力)を身につけることを目的としています。
(初期臨床研修より引用)
この期間のプログラムは各病院や大学によって定まっており、
・内科コース
・外科コース
・小児科コース
などと大まかに将来の進路が決まってくる。まだ決められてない人のために色々な科を選べるコースを用意しているところもある。
そして初期臨床研修の行き先を決めるのがマッチングと呼ばれる制度。
マッチングとは、学部生が行きたい病院を選び、病院側も採用したい学生を選び、お互いの意思をマッチさせて配属先を決めていく制度です。一般的な就職とはシステムが全然違いますね笑
研究医になりたい人
研究医と聞くとピンとこないかもしれません。研究医は、医師免許を持ちながら病院で診察などをせずに医学や病理学などの研究をする人です
例えば...1000円札で有名な野口英世やiPS細胞で有名な山中信弥も研究医です
このような研究医になりたい人は、大学や企業の研究室に所属し、そのあとも研究を続けていくことになります。
初期臨床研修も終わり!その次は...?
ここまでくるとさらに進路が分かれてくる!
専門医になりたい人は後期臨床研修医(専修医)に!
後期臨床研修医期間は3-5年ほど設けられ、病院や大学によって設置される。
ここでは、専門的な知識を得られる環境に移っていく
この時点では皆具体的な将来のビジョンも定まっており、それに向かってコツコツと勉強を重ねていることが多いですね
後期臨床研修医を終えれば晴れて一人前の医者となれるでしょう!
「研究を通じて医療の発展に貢献したい」という人は博士課程に!
医学部を卒業した学生は「学士」という学位が取得できます。
それが、医学部大学院博士課程を修了すると「医学博士」という学位が取得できます
か...かっこいい!
「医学博士」をとると...
・医学部の教員を目指せる(教員に博士は必須と言えます)
・転職などのとき、転職先病院の印象がよくなる
・高度な研究により、医学の発展に貢献できる(研究医になる)
というようなメリットがありそうですね
詳しくは
このサイトを参考にするといいと思います。
まとめ
どうでしたか???
医学部に入ったらなにもしなくても将来は安定して稼げる!
なんて考えていた人もいるんじゃないでしょうか
この最短ルートで行ったとしても一人前の医者として認められるのは
なななんと! 28歳のときです
普通に就職してたら、だんだんと仕事に慣れて色々なことに手を出し始められる時期ですよね!
医学部入学からの十数年間を
「他の人より勉強しなきゃいけないの?」
と捉えるか
「他の人より将来を考えられる時間が多くある!」
と捉えるかは、今このブログを読んでいるそこの君しだいです!
twitter始めました。こんなことやってほしい、医学部について教えてなどありましたら連絡ください!